アナログレコードとハンドドリップコーヒーの優雅な時間

僕は朝、レコードを聴きながら、コーヒーを飲む。

 

目を覚ましベッドを整えると、僕はキッチンに向かいケトルに水を入れお湯を沸かす。朝一番にでる水道水は給水管に滞留した水なので、少し流しっぱなしにしてからセットするのがポイントだ。お湯を沸かしている間に、リビングに向かい、届いたばかりのジャズのレコードをターンテーブルに置き、針を落とす。流れる音楽が部屋に朝を告げ、空間を彩る。

お湯が沸き、キッチンに戻ると、グラインダーで一人分のコーヒー豆を挽き、ハンドドリップでコーヒーを淹れる。香ばしく香る浅煎りのエチオピア産のコーヒー、ピアノとドラムが奏でるレコードの音楽、心地よい重みと手触り良い美しいフォルムのケトル、落ちる水滴から少しずつ出来上がってくドリップコーヒー。朝の優雅なひと時だ。

画像1

プロセス・エコノミーという言葉がある。今や、アウトプットされる商品やサービスの品質はどれも十分にクオリティが高く、それだけで差別化を図ることが難しくなった。クリエーターがプロセスを共有することにより、最終的なアウトプットだけでなく、それを含めたプロセス・ストーリーを共有することによって、共感を生み消費行動を促す、ということも差別化の一つとして重要になってきている。

たしかに、かつて贅沢というのは、高いお金をかけてクオリティの高い商品やサービスを享受するということだったが、あらゆるもののクオリティが十分に高くなった今、贅沢とはクオリティ以外の何かに、時間やお金をかける事が重要な要素となっている。

簡単に手に入れられる、ある程度のクオリティの”コスパの高い”コーヒーではなく、時間と手間をかけ、五感を使いながら淹れて味わうコーヒー時間は、僕とって大切な贅沢なひとときだ。

あなたにとって本当に大切にすべき時間を、あなたはないがしろにしてませんか?あなたのそのコーヒー、ほんとにそれでいいんですか?好きなミュージシャンの音楽は、その聴き方で本当に満足してますか?その大事な連絡、LINEだけで本当にいいんですか?

自分なりにプロセスにこだわり、手触りの感じる時間って大事ですよね。