4月 11日 「濃厚接触」について正直に話します
正直に話します。僕は「濃厚接触」と聞くと、どうしてもキス以上の何かがあった状態を、ごく自然に妄想してしまいます。実際の言葉の定義は、2メートル以内の距離で一定時間会話などすることかと思いますが、言葉の与えるニュアンスと、実際の定義にはあまりにギャップがあるのです。
もし僕が「この2週間の濃厚接触者を教えてください。」と聞かれたら、「いや、誰もいないですよ、なんなんですか、ほっといてくださいよ、でも、ちゃんと言っておきますけど、ずっといなかったわけじゃないですからね、この2週間とかは、まあ、いそがしかったり、その、外出とか控えてたりとかあったから、そういうのは全然ないし、頑張ってもみてないんですけど、でも頑張れば、実際そういうことにもなりえますよ、たぶん。」と答えてしまうだろう。
もし同じ質問をされたときに、正しい定義、すなわち2メートル以内の距離で一定時間会話した人の名前を、なんの心の淀みもなく、すらすらと列挙できる人がいたとしたら僕は心から尊敬します。多分、僕には二度と取り戻すことのできない、純粋な目、純粋な耳を持つ人だと思います。